東京都日野市に建つ家です。
冬場の日射の少ない富山に比べて、今回の家は圧倒的な日射量のある地域でもあり、太陽のダイレクトゲインを取り入れることのできる幸せを感じながらの設計となりました。家族は40代前半の夫婦とお子さん二人の計4人。95坪と都内では比較的余裕のある旗竿状の敷地でのプランニングです。ご要望は吹抜のある明るいリビングと音楽を楽しむための防音室、将来仕事場になるかもしれない少し広い書斎をというものでした。
敷地の間口に要望の諸室を入れていくと、どうしても何か一室がはみ出てしまって、何度やり直しても上手くいかない、そんな状況でした。そこで出てきたのが「それなら書斎はいっそデッキで行き来できるような別棟としてしまおう」というアイデアでした。こうすることでこの書斎、将来の仕事場とする場合には主屋との距離感もイイ感じで、さらに隣地からのプライバシー確保の面でも効果的という一石二鳥の解決策となりました。
主屋の南面のリビングは冬場のダイレクトゲインを取り入れるために大きな開口部を設け、しかし夏場の日射は遮るための深い庇をしつらえています。夏には完成するこの家、樹木も植えてデッキの日陰で飲むビールはさぞかし美味しいだろうな。


DATA
竣工:2015.8(予定)
構造:木造2階建て
施工:山下工務店(株)
性能:認定低炭素住宅