2層の高さをもつコートハウス(中庭のある住宅)が完成しました。

今回の敷地は三方が近接した隣家に面している典型的な街なか敷地です。
設計のテーマはそんな隣地環境ですからプライバシーを重視せざるを得ませんが、しかしそれだけではなく「この場所での快適な住空間とはどんな形なのか」を求めたプロジェクトでした。

隣家からプライバシーを守る手法はどうしても外部に対して閉鎖的な形となりがちです。しかし家の中にいるときはそのような内向的な閉鎖感を感じない で過ごせる空間としたい。そこで今回のプランでは中庭を中心としながらも回廊できる場を作ることで空間が連続するというアイデアを考えました。1階のテラ スやガレージ、2階のバルコニーやデッキとは中庭にある外部階段で行き来ができるようにして上下左右でつなげ、変化に富んだプライバシーの保てる外部の住 空間となっています。隣家からのプライバシーは確保してあるので夜はカーテンで締め切ることもなくどの場所も中庭とつながることができます。
テラスや2階のデッキなどの半外部空間まで室内化するという工夫によって、変化に富んだ開放感のある住まいが実現しました。